NAKAZAWA製品の歴史

フレーバークリーム商品化への挑戦

~「ナイスチョコ」:1987年発売~

食生活に欧米の文化がだんだんと流入するようになり、クリームなど乳製品の需要上昇に伴ってクリーム専業メーカーとしての地位を着々と確立してきたNAKAZAWAですが、白いプレーンなクリームの次に目をつけたのがチョコレートなどのフレーバークリームでした。ただでさえ工程の多い洋菓子店でクリームを自前でつくるのは結構な手間。そこで「省力化を進める商品が使われるようになる」と開発に意気込んだNAKAZAWAですが、当時、フレーバーは“お菓子屋さんが自らのレシピで調合するもの”という暗黙の了解があり、試作品のチョコレートクリームをお菓子屋さんへ持っていくと「うちのチョコクリームは他とは違うんだ!」と怒鳴られたそうです。
しかしチョコレートクリームは当時、有名なレストランが販売していたチョコレートケーキがデパ地下で飛ぶように売れており、「そのうち絶対需要が来る!」と信じて製品化を決行。これが「ナイスチョコ」というチョコレートフレーバーのクリームです。
出だしこそ伸び悩みましたが、チョコレートケーキブームに乗ってたくさんのお店で作られるようになるとだんだんと売上も伸びるようになりました。そしてついに「ナイスチョコ」の次にクーベルチュールチョコレートを使った高級版の「カレス・ドゥ・ショコラ」(1994年発売)を発売するまでに至り、次いで抹茶フレーバーの「抹茶ホイップ」(2003年発売)、紅茶フレーバーの「紅茶ホイップ」なども商品化されるようになりました。このようにまだまだ早い、売れないだろうと思われるアイデアもそのチャレンジ精神を会社が後押ししてくれる社風があったからこそ開発に結び付き、今のNAKAZAWAの地位が築かれていったのです。