口金・絞り袋の種類と使い方 絞り方のポイント

「口金」の種類と使い方

ここでは様々な大きさ・形がある「口金」について、その種類と使い方をご説明します。シューなどの生地からクリームまで、お菓子作りにおいて”絞り”はとても大切な技ですね。これを読めばこれまでよりさらにきれいに絞りができるかも!!

●丸口金

デコレーションの他に、シュー生地やガナッシュの絞り出しにも使われる、最もポピュラーな口金です。

☆絞り方のポイント

・丸く絞る場合

口金が垂直になるように絞り袋を持ち、口金の位置を動かさないように絞ります。適量絞ったら力をぬいて、「の」の字を書くように左下方向へ動かすと、ツノが残らず表面がきれいに仕上がります。

・棒状に絞る場合

口金を45度に傾け、天板に押しつけないように絞ります。丸みあるきれいな棒状に仕上がります。

●星口金

丸口金と同様、デコレーションや生地の絞りに使います。切り込みの数が多いほど、華やかな印象に仕上がります。

☆絞り方のポイント

模様がきれいに出るように、押しつけないように絞ります。クリームがやわらかすぎると模様がしっかり出ません。また、クリームが固すぎると模様がバサついてしまうので注意しましょう。

●バラ口金

バラの花びらを絞るのに使う、細工用の口金です。その他、ケーキの側面にウェーブやフリルなども絞ることができます。

☆絞り方のポイント

先の細い方を上にして絞ります。口金を30度に傾けて絞ると、丸みのある柔らかな印象のフリルに仕上がります。

●サントノーレ口金

フランスの伝統菓子「サントノーレ」のクリームを絞る時に使います。

☆絞り方のポイント

V字の切り込み部分を上にして絞ります。絞りはじめは口金を動かさないで強めに絞り、最後は力をぬいてすっと引きます。ボリュームのある立体的な仕上がりになります。

●モンブラン口金

モンブラン用の口金。細い糸状のクリームが絞り出せます。

☆絞り方のポイント

口金が垂直になるように絞り袋を持ち、垂らしながら絞っていくと、絞り目が丸くきれいに仕上がります。生クリームを絞る場合、摩擦によってバサつきやすくなるので注意しましょう。

●シュークリーム口金

シュー皮にクリームを詰める時に使います。

☆絞り方のポイント

シュー皮の底を菜箸等で穴を開け、口金の先を入れてクリームを絞り出します。穴の隙間からクリームが出てきたら充分に入っている合図です。

●片目口金・両目口金

細い切り込みが入った平たい口金です。均一の厚さに絞り出すことができます。

☆絞り方のポイント

口金を30度に傾けて絞ると、模様をきれいに出すことができます。

●木の葉口金

葉っぱの模様を絞り出せる、細工用の口金です。

☆絞り方のポイント

口金を押したり引いたり前後に動かしながら手前に引いていくと、葉っぱの模様になります。押す時にクリームを絞り、手前になるにつれてクリームを絞る量を減らしていくときれいに仕上がります。
この口金がない場合、左の写真のように絞り袋の先を山型にカットして絞っても同じような仕上がりになります。

「絞り袋」の種類

使い捨てのビニール製と繰り返し使える布製(綿やポリエステル等)があります。 衛生面を考えると使い捨てのビニール製がおすすめです。使い分ける場合、直接口に入るものを絞る時はビニール製、クッキー生地等の固いものや熱のあるもの、絞った後に焼くものは何度も使える布製が適しています。
ビニール製の絞り袋を繰り返し使う場合、絞り袋をきれいに洗った後にアルコールスプレーを内側に吹きかけ、カードなどでアルコールを隅々まで広げます。 アルコールが蒸発して、完全に乾いてから保管しましょう。

「絞り袋に口金をセットする方法」

①. 口金を絞り袋の先端まで入れ、口金の長さ1/3のところに印をつけます。
②. 印をつけたところをはさみで切り落とし、口金をセットします。
☆ポイント
  • 絞り袋は各社で袋の角度が各社違うため、先端を切り落とす前に一度口金を入れて口金が止まる位置をきちんと確認しましょう。
  • 絞り袋から口金の先が少ししか出ていない場合は、絞り袋と口金の間(サイド)から中身が出てしまうことがあります。逆に、絞り袋から口金が2/3以上出ている場合、口金が抜けてしまうことがあるので注意しましょう。

「クリームを絞り袋に上手に入れる方法」

①. 絞り袋を半分程度折り返し、左手で折り返した部分を持ちます。
②.ゴムベラでクリームをすくい、絞り袋を持っている左手でゴムベラのクリームをこそげ取る感じで絞り袋に入れていきます。
③.絞り袋の半分くらいまでクリームを入れたら、上部をねじって右手でしっかり持ちます。
☆ポイント
  • 絞り袋を半分に折り返すことで、絞り袋の上部を汚さないでクリームを入れることが出来ます。絞り袋に入れるクリームの量が多い場合でも、絞り袋を半分まで折り返した方が安定して作業できます。
  • クリームを入れすぎると上部からクリームがはみ出してしまうので注意しましょう。

「絞り袋の持ち方・絞り方」

①. 絞り袋の上部はクリームが入ったギリギリのところをねじり、右手でしっかり持ちます。左手は絞り袋の下の方を軽く添える程度。絞る時は右手でクリームを押し出していきます。
☆ポイント
左手は絞り袋を支えるだけ。右写真のように両手で握ってしまうと、中のクリームが手の熱で温まってしまい、バサつきの原因になります。

いろんな口金を使ってデコレーション!

口金と絞り方次第でさまざまな印象に仕上がります。
いろいろな口金を使って、華やかなデコレーションケーキを作ってみましょう。

〈側面のデコレーションはこの口金がオススメです〉